最終更新日 2024年10月24日 by taktlo
1.税理士の起業方法を比較
税理士を起業してやっていく方法には、一般的に2つの方法が存在します。
それぞれ、個人事務所と日本クレアス税理士法人などに代表される税理士法人です。
▶️参考・・・日本クレアス税理士法人の採用情報
まず、個人で事務所をやっていく方法です。
弁護士などもそうですが、法律家としてサービスを提供するときには、自力で起業をして自分が代表となって作業を行っていくのが一般的です。
自分で起業を行って税理士として活躍していくことには、色々なメリットがあります。
しかし、その活動の中にはいくつか制限されてしまうことがあるのも事実です。
これは、特に支店の設置や税金面で顕著になる傾向であるといえます。
例えば、税理士法人としてサービスを提供していく時には、別の支店を設置することが認められています。
一般的に、支店を設置することは個人の事務所では難しい現状があるということを理解しておかなくてはいけません。
確かに、個人で経営を行っているようなところであっても、一般的なサービスを提供している業界ならば認められる傾向が強いといえます。
しかし、開業をするときに法律的な資格が必要になる税理士では、勝手な判断で支店を増やしてはいけないという制限が存在するのです。
法律的な専門性がある税理士では、資格を持っていない人が支店を設置することができないので、個人で行っている場合には、多くの拠点を築いて利益を儲けるという方法を採用することができません。
こういった方法を採用するためには、その支店の税理士の資格を有している人材を在籍させなくてはならないという制限があるのです。
そのため、税理士法人になると個人事務所では難しい支店の設置も容易に行うことができます。
2.個人と法人では様々な税金の納税額に違いが出る
もっと具体的に述べるのならば、在籍している有資格者の数だけ設置することができますので、それだけ事業拡大を目指すことができるようになります。
また、税金面ので節税も見逃すことができません。
個人で開業を行う場合には、税金の処理はあくまでもその個人の責任で行っていくことになります。
法人として受けられる節税面での恩恵を受けられなくなりますので、大きな利益を儲けられたとしても結果的に納税額の観点から損をしてしまう可能性も否定できません。
これは、現実的な納税額をみていけば非常にわかりやすいです。
例えば、個人の税理士事務所では年間で1800万円を超える金額をなかなか稼ぐことができません。
何故かというと、税額が一気に大きくなってしまうからです。
年間で1800万円以上のお金を稼いでしまうと、様々な税金の合算によって合計の納税額が50%を超えてしまう可能性もあるのです。
つまり、純粋な利益では1800万円を稼いだとしても1000万円にも満たないものになってしまいます。
この点、税理士法人では全く違います。
法人化すると、一律で税金が課せられるようになりますので、どれだけお金を稼いだとしても税金が利益を勝るようなことがありません。
現実的にも、様々な税金を合算しても合計で36パーセント程度の税金で抑えることができるようになっています。
個人の場合と比較すると約14%から15%もの利益に違いが出るわけです。
これは、1000万単位で考慮すると実に100万円以上の利益差に繋がります。
3.税理士の起業方法でデメリットが少ない法人化
また、個人の事務所では決算の時期を自分で上手く操作することができないという懸念もあります。
個人向けの確定申告は決算月の2月から3月となりますので、その時期に一緒に申告しなくてはいけません。
反対に、法人の決算時期はそれぞれの会社によって大きく違います。
これは、税理士法人に限定されている事ではありません。
それぞれの会社は、自社で儲けた利益の報告時期を自社で決めることができるという権限が存在します。
もちろん、事前にいつ報告するのかは決めておかなくてはいけませんが、個人のときと同様に確定申告の時期に限定されているわけではありません。
こういった柔軟な対応は、他の税金での手続きで有利に働く可能性もあります。
法人化をすると、単純な労働によって生み出される利益とは別に、付加価値的な利益も合算しなくてはいけません。
例えば、固定資産税などはこの代表的なものです。
固定資産を売却して生じる利益は、労働によって得ることができた利益とは別に考える必要があります。
下手をすれば、当該時期に支払う税金が大きくなってしまう可能性もあります。
こういったことにならないようにするためにも、決算時期を指定できる法人はとても有利に働きます。
反対に税理士法人化によって生まれるデメリットは、非常に小さいです。
代表者などを決める時にきちんと話し合いなどをしなくてはいけませんが、組織としてまとまっているのならば色々な恩恵を受けられる分有利に働く可能性があります。
そこで働くスタッフのことを考慮しても、法人化すれば自分たちでやらなくてはならなかった社会保険にも加入できます。
働く環境を整えることができますので、仕事のモチベーションにも繋がります。