最終更新日 2024年10月24日 by taktlo
賃貸住宅を借りるときには、連帯保証人を必要とするところが多いです。
連帯保証人は、借主が家賃の支払いをしない場合に代わりに支払う役割があります。
そのため従来は、賃貸物件のオーナーは連帯保証人をつけるのが一般的でした。
ところが最近は、連帯保証人をつけず家賃保証会社と契約をする例が増えてきています。
家賃保証会社とは
家賃保証会社は、借主が家賃を支払ってくれなかった場合、借主の代わりにオーナーに対して家賃を支払います。
連帯保証人と同じ役割を果たすことになるでしょう。
このような資金が増えてきた理由は、借主が連帯保証人を用意することができなくなってきているからです。
基本的に連帯保証人になれる人は多くの場合身内になるでしょう。
ただ最近は、老人の一人暮らしが増えてきており、連帯保証人になろうとする人がいないケースも多いわけです。
また成人した子供が賃貸物件を借りるときに親が連帯保証人になるケースもありますが、親が存命でも定年退職して収入がない場合は連帯保証人として認められる事は少ないです。
例外的に自分の資産を持っていると判断される場合には連帯保証人になりますが、そのような人はごく一部の人になるでしょう。
最近増えてきている在日外国人が賃貸物件を借りる場合にも、連帯保証人を用意することは難しいです。
もともと日本に住んでいなかった人たちになりますので、そもそも連帯保証人が用意できる例はあまりないといえます。
このような時代背景を考えると、連帯保証人がいなければ賃貸物件を借りることができないとしてしまうと、賃貸物件に入居できなくなります。
家賃収入が期待できず赤字になる可能性が高い
一方オーナーの立場としても、入居者が減少してしまい、家賃収入が期待できず赤字になる可能性が高いです。
このような不都合を解消するために、家賃保証会社の仕組みが広まったと全保連 烏川は言います。
通常家賃保証会社と契約をするかどうかを判断するのは、賃貸物件のオーナーになります。
今まで連帯保証人をつけてきたけども、連帯保証人を用意できる人が少なくなり借主が減少してしまった場合には、連帯保証人を利用せずに家賃保証会社と契約をすることで空室を減らすことも可能です。
実際に家賃を滞納する場面では、すぐに保証会社が借主に代わってオーナーに家賃を支払うことになります。
この場合には、保証会社が借主に代わり代位弁済をしたことになるため、保証会社が借主に支払った分のお金を請求することができます。
この時延滞違約金を支払う必要がありますので、借主は通常の家賃よりも多くのお金を支払わなければならないことが多いです。
とは言え、延滞違約金といっても家賃全体の5%程度になるためそこまで大きな負担になる事はないです。
家賃の保証会社としては、家賃を滞納しない借主を選びたいと考えています。
なぜなら、家賃を滞納するごとに代位弁済をしなければならず手間がかかってしまうからです。
事前に借主を審査することができるような仕組みを採用している
それだけでなく、保証会社が借主に家賃を請求する場合にも、手間と時間がかかる可能性があります。
中にはなかなか払ってくれない借主もいるため、可能な限り滞納しない借主を選びたいものです。
そこで、家賃の保証会社としては事前に借主を審査することができるような仕組みを採用しています。
従来であれば、オーナーの方で借主の審査をしていましたが、最近は保証会社が借主の審査をして入居させるべきかどうかの判断をしている流れがあります。
審査基準は、それほど厳しいわけではありませんが物件の内容によっては厳しくなることもあります。
例えば、ワンルームマンションで毎月の家賃が6万円程度ならばそこまで入居の条件を厳しくする必要はありません。
収入面で言えば、毎月支払う賃料の3倍以上の月収があれば問題ないとされています。
つまり6万円の家賃ならば、毎月18万円の収入があれば審査をクリアします。
しかし賃料が高い賃貸物件の場合には、毎月の家賃の4倍以上の収入が必要になることも少なくありません。
そうすると、審査が一層厳しくなるため入居者が限られてくることになるでしょう。
それ以外の審査内容として考えられるのは、過去に借金の滞納等がないかどうかです。
過去に消費者金融から借金をした経歴があっても、審査にはほとんど影響を及ぼさないでしょう。
しかしながら、借金をして債務整理などをしている場合や3ヶ月以上連続して滞納した場合には、ブラックリストに掲載される可能性があります。
まとめ
このブラックリストは誰でも閲覧することができるため、家賃保証会社も当然に閲覧をすることが可能です。
このブラックリストに掲載されると、5年から7年の間は名前が消える事はありません。
逆に言えば、債務整理をした場合でも5年から7年ほど経過すればブラックリストから名前が消えることになるため、審査に悪影響を与える事はありません。
家賃保証は、単に毎月の家賃の保証だけでなく1年ないしは2年に一度支払う更新費の保証をすることもあります。